大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和39(オ)1301 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人多屋弘、同中村善胤の上告理由第一について。

所論は、原判決は、その主文で仮執行の宣言をしているのに、理由を付していな

い違法があるというのであるが、仮執行に関する控訴審の裁判に対しては不服を申

し立てることが許されないのであるから(民訴法三七六条一項)、所論は適法な上

告理由に当らない。�

同第二について。

所論は、原判決(引用の第一審判決)のした昭和三五年一月当時の本件土地の適

正賃料額の認定判断は理由齟齬、理由不備、審理不尽の違法があり、従つてその結

果算定された額を基準としてなした昭和三六年一二月当時の賃料の算定もまた違法

であるというのである。

しかし、原判決は、甲第三号証により昭和二八年度と同三四年度における本件土

地の固定資産税評価額および税額をそれぞれ同判示のとおり認定し、その上昇率を

算出した上、右のように固定資産税評価額が上昇したことによれば、特段の事情の

ない本件の場合、これに見合う地価の騰貴があつたと認むべきであると判示してお

り、右認定判断は肯認し得ないものではないから、右上昇率を昭和二八年当時の賃

料に乗じて同三五年一月当時の賃料を算出した原判決(引用の第一審判決)には、

何ら所論の違法はなく、所論は、固定資産税評価額の上昇率は、地価従つて賃料の

上昇率に対応するものではないとの独自の見解を前提として原判決を非難するもの

で、すべて採用できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

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とおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 田 誠

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 松 田 二 郎

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